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絵本のアトリエ
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2005年2月
2005年1月

こども図画工作教室
「アトリエだより」


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子どもと、子どもの心を持ち続けている人たちへ贈る詩と絵本、それらに関する本を日記をつづるように、その日の気分で紹介していきます。何かいい本ないかナーと思ったら気まぐれにお立ち寄り下さい。
私は、本棚に並んでいる背表紙を眺めるのが大好きです。背表紙を見るだけで、ああ、これはこんな話だったな、と頭をかすめたり、ああ、まだ読んでないな、と思ったり。そういう時間が好きです。本屋さんでも背表紙に指先をあて、スーッと滑らせていくと吸い寄せられるように出会いたかった本とめぐり合うことがあります。本というのは結構絶版になって、後から欲しいと思っても手にはいらないことが多いのです。これは!と思ったら衝動買いしてしまいます。意外と外れのものはありません。だからどれも大切で、どんどん増えて家は狭くなるばかりです。
かこまさみ

2005年3月
2005年2月
「ピーターのいす」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え
きじまはじめ訳 偕成社

小学校一年生の教科書(日本書籍)に取り上げられています。ピーターのものがどんどん赤ちゃんの妹のスージーのものになっていきます。そこでピーターは自分のいすを持って家出をするというおはなしです。ピーターとピーターを取り巻くこどもたちのおはなしはたくさんあるので、教科書で習ったのを機に、是非ほかの作品にも出会わせてあげたいと思います。なので一年生のおはなし会ではよく、この時期、ブックトークとして、エズラ・ジャック・キーツ(1916〜1968)の作品紹介をします。


ピーターのいす
ピーターのいす
「ゆきのひ」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え
きじまはじめ訳 偕成社

スージーが生まれる前のひとりっこのピーターのおはなしです。雪の日の遊びをコラージュ技法(貼り絵)で表現された美しい本です。『Snowy Day(雪の日)』は1963年にコルデコット賞を受賞した他、ベネチア映画祭で最優秀児童映画賞も受賞しています。それまでのアメリカ絵本では常識だった“絵本の主人公=白人”を打ち破り、ヒスパニック系、東洋系、アフリカ系などの子供達を主人公として登場させておりそれは、ニューヨークのブルックリン生まれのキーツが育ってきた、ブロンクスの住人ということが大きく関係していると思います。
ゆきのひ
ゆきのひ
「ピーターのくちぶえ」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え
きじまはじめ訳 偕成社

なかなかくちぶえがふけないピーターですが、何度も何度も練習をして、とうとうふけるようになりました。私も子どもの頃、「口笛を吹く」というのが「とてもかっこいい」ことに思えて練習したものです。


ピーターのくちぶえ
ピーターのくちぶえ
「ピーターのてがみ」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え
きじまはじめ訳 偕成社

お誕生会にエイミーを招待しようとピーターは、はじめて手紙を書きました。ポストに入れようとしたら風に飛ばされてしまいます。「絵をよく見るとピーターが何歳かわかるよ!」と声かけすると、子どもたちは興味を持って読んでくれます。



ピーターのてがみ
「ピーターのめがね」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え
きじまはじめ訳 偕成社

空き地の秘密基地で遊んでいたピーターとともだちのアーチーはめがねをみつけます。そこに大きな男の子たちがあらわれてめがねをとろうとするので追いかけっこが始まります。はらはらどきどきするおはなしです。


ピーターのめがね
ピーターのめがね
「ゆめ」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え
きじまはじめ*訳 偕成社

ピーターの大好きなエイミーが住んでいるアパートでのおはなしです。主人公はロベルトです。アパートの窓にみんなの夢が映ります。でもロベルトは眠れません。ロベルトと紙ねずみだけが知っている不思議なお話です。



ゆめ
「にんぎょうしばい」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え
きじまはじめ*訳 偕成社

「ゆめ」で登場したロベルトとエイミーと紙ねずみ、そして日本の男の子がモデルになったルイが登場します。ルイが主人公のおはなしです。


にんぎょうしばい
にんぎょうしばい
「ルイのひこうき」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え
きじまはじめ*訳 偕成社

ルイは新しい家に引っ越してきました。のぞき箱の飛行機にのって前の家の友達に会いに行きます。空想の世界を幻想的に描いています。



ルイのひこうき
「やあねこくん!」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え
きじまはじめ*訳 偕成社

ピーターのともだちのアーチーが主人公になったおはなしです。あかちゃんだったスージーがほらこんなに大きくなりました。シリーズで読んでいると、ピーターたちの成長も嬉しくなります。



やあ、ねこくん!
「いきものくらべ」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え 
きじまはじめ*訳 偕成社

これもアーチーが主人公です。「ゆめ」のロベルトやピーターやスージーも登場します。
ここまでがピーターと、その友達のシリーズです。



いきものくらべ!
「アパート3号室」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・え 
きじまはじめ*訳 偕成社

目の見えない人のものを見る力を教えてくれるお話です。子どもたちに手に取られにくい本ですが是非紹介したい一冊です。



アパート3号室
「ぼくのいぬがまいごです」 
エズラ・ジャック・キーツ&バット・シェール*作・絵
佐久間由美子*訳 徳間書店

プエルトリコからニューヨークに引っ越してきたホワトニーはスペイン語しか話せません。おともだちができるかどうかだけでも心配なのに飼っていた犬がいなくなってしまいます。さあ犬は見つかるでしょうか。転勤などで引越しする子も多い季節に読んでみてはどうでしょうか、こどもに人気のある犬が出てくるお話で興味を持って聞いてくれます。


ぼくのいぬがまいごです!
ぼくのいぬがまいごです!
「春の日や庭に雀の砂あひて」
エズラ・ジャック・キーツ*ぶん・えリチャード・ルイス編
いぬいゆみこ*訳 偕成社

一茶や蕪村などの俳句23編収められています。英訳も楽しめる大人向きの1冊です。


春の日や庭に雀の砂あひて―キーツの俳句絵本
春の日や庭に雀の砂あひて
「アウシュヴィッツの子どもたち」
青木進々*著 グリンピース出版会

この本はあとがきによると、1996年1月東京で開かれた「心に刻むアウシュヴィッツ展」で来場した小中学生のために作られたパンフレットが元になっているそうです。写真と文字のバランスも絶妙で、見やすく、さらに子どもたちの心にすとんと落ちる文章で書かれています。何より、なぜ私たちがアウシュヴィッツのことを知らなくてはならないのか、知って、そこから何を学ぶのかがきちんと書かれています。今、ドイツでは「ネオ・ナチ」が増えていると昨晩のラジオ放送でも聞きました。なぜなんだろう、「悲劇はもうたくさんだ」と皆思っているはずなのに。「優秀で、正しく、働ける」人たちもいつかは「老いて、どこかしら障害が出て、働けなくなる日が来る」ということを想像もしないのだろうか。


アウシュヴィッツの子どもたち
アウシュヴィッツの
子どもたち
「エリカ−奇跡のいのち」
ルース・バンダー・ジー*文 ロベルト・インノ・チェンティ*絵
柳田邦夫*訳 講談社

「キング牧師のような絵本は他にないか」と聞かれとっさに浮かんだのがこの「エリカ」です。5年生はアンネ・フランクのことを国語の授業で学んだので、アンネは亡くなったけれど奇跡的に生きた命もあるということも伝えたいと思いました。でも一番感動的なシーン『お母様はじぶんは「死」にむかいながら、わたしを「生」にむかってなげたのです。』をよく理解するには強制収容所のことを知ってもらう必要があります。それで、この絵本を読む前に、読んでほしい1冊として紹介したい本があります。


エリカ 奇跡のいのち
エリカ 奇跡のいのち
「キング牧師の力づよいことば
  −マーティン・ルーサー・キングの生涯」
ドーリン・ラバポート*文 ブライアン・コリアー絵 国土社

5年生の娘が学校の授業で「キング牧師」のお話をしてもらいました。以前に私が絵本で読んであげたのを覚えていた娘はそのことを担任の先生に話すと、是非「読んでほしい」とおっしゃってくださったので、早速クラスに読みに行きました。コラージュによる絵は胸に迫る迫力があり、文章も簡潔です。ほかのクラスの先生も読んでくださって「涙が出るほど感動した」という先生もいらっしゃいました。
キング牧師の力づよいことば―マーティン・ルーサー・キングの生涯
キング牧師の
力づよいことば
2005年1月

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