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デッサン初心者むけの指導に限定していますので、入試レベルの作品への講評となると教室で指導しているデリケートな部分(他の受験予備校の皆さんに知られたくない?<笑>)にも触れねばなりませんし・・・ とか言いながらせっかくの作品ですので、何か書いておきましょう。意味を汲み取ってください。
顔写真には「パスポート」とか「指名手配」とかに使われる正面写真がありますね。その顔写真には斜め前から写したものはないし、笑っているとか泣いているとかそういう「人間らしい表情」の写真は使いません。利用目的が違うからです。
たとえばこのデッサンの羽根は顔写真になっていますね。それに2つもあるのに2つともほとんど同じ大きさ・(見える)角度のものが並んでいます。想定描写でこのような「演出」ではだめです。これではただ宙に浮かせているだけですね。
コマと紐はどうでしょう?紐の全部が同じ太さに見える設定(配置)です。想定描写ですからコマは「楽しそうに跳ねて回転しているところ(いちばんコマらしい状態)」を描くべきでしょう。紐はそのコマを回したエネルギーを「発散」していなければなりません。そのための「演出」にどんなアイデアを盛りこんだのかが重要なチェックポイントです。
紙風船(の全体輪郭)も球(円)を志向してはいけません。それでは「らしさ」がない。紙風船は「へこむ」のが普通です。 形も地球儀に例えて折目を「赤道」とすれば「北極」の位置が狂っています。 |