豊中美術研究所
[ 豊中美術研究所 芸大・美大受験講座/絵画教室 ]
球2

NO.772   球2  shin | profile |  2003/06/27
球を描きました。以前の投稿で下の台は必要ないと言われたのですが、指導もあって、今回も描く事になりました。
自己批評としては、トーンの暗い部分と中間部分の境目が急な変化になってる感じなのでもっと滑らなトーンで描いた方が良いと思いました。あと、下の台は、輪郭線を描いたわけではなく、わずかに浮いている部分を表現するために影を入れたり、微妙に角が丸いことを表現するために色の変化をいれた部分があるのですが、そこが輪郭線に見えてしまうと思いました。ご指導よろしくお願いします。

NO.773   Re: 球2  Hima@豊中美術研究所 | profile |  2003/06/27  [ URL ]
「台を描かない」というのはデッサン初心者が球を描く勉強の目的(立体感の基本的表現を身につける)にそぐわないからです。
台も含めた全体をモチーフとして描くのならば描いて悪いということではありません。
そういうデッサンもあります。

今回の作品の目だった「問題点」はすべて台および台と机に投影する立体の「影」にあります。
球は比較的よく描けています。
台を描いてしまうと、こういうことになるわけですね。<笑>

○上記の「影」および「翳り」の部分が弱すぎます。
 同じ素材ならば、光に対して同じ方向を向いている面は原則としてすべて同じ明るさになります。
 そうでないと両者が同じ色・質感であることが表現できません。
○球は手前からの光、投影(台のあたり)は向こう側からの光に見えます。矛盾がないように。
○台の上部(左上角とそれに向かう辺)の形と球の輪郭が重複しないように。(溶け込まないように)

机に接している部分の細い線は輪郭線ではないので描いてかまいません。(描くべきです)

スキャナですか?
できれば用紙全体を写した写真のほうがいいです。
上記の問題点以上に構図のことも大切ですから。

NO.778   Re: 球2  shin | profile |  2003/06/27
批評ありがとうございます。
>○上記の「影」および「翳り」の部分が弱すぎます。
>同じ素材ならば、光に対して同じ方向を向いている面は原則としてすべて同じ明るさになります。
>そうでないと両者が同じ色・質感であることが表現できません。

この点なんですが、つまり台の陰影の付け方にメリハリがないということでしょうか?すみません、ちょっと理解力不足で仰る意味を理解できなくて、まことに申し訳ないのですが、もう少しだけ詳しくお話していただけると助かります。お手数かけてすみません。
それ以外の点は、理解し納得しました。ありがとうございます。

それと、スキャナなんです。紙がでかすぎて、全部入りにきらなくて・・・
僕としても構図も考えて描いているつもりなので、構図に関して批評を頂けないのは残念なのですが・・・
デジカメを持っている友人も、今、回りにいないのです。
探してみたいと思うのですが、それが可能になるまでは、スキャナで写した画像での指導でお願いしたいのですが・・・すみません。

NO.790   Re: 球2  Hima@豊中美術研究所 | profile |  2003/06/27  [ URL ]
>この点なんですが、つまり台の陰影の付け方にメリハリがないということでしょうか?

はい。
簡単にいうと、台が球にくらべて弱くなっています。
必要な明暗を加えて(メリハリをつけて)球と同じ強さに見えるようにしてください。
このままでは球は石膏、台は発泡スチロールという感じです。(そう見えませんか?<笑>)

それから台を長方体とみなした場合の「三つの面」の明るさに変化をつけるといいでしょう。現在はほとんど同じですね。

この説明でわかりますか?

NO.793   Re: 球2  shin | profile |  2003/06/28
先生、ありがとうございます。理解できました。ただ、下の直方体の三つの面の明るさは、見た目はほんとにほぼ変化が無くて、一緒にいた先生にみてもらってもやっぱり殆ど変化が無いみたいでした。ですから、すっごいこ困ったんですが、この場合、実際に見た目は殆ど変化が無くても、描く時はわざと変化を付けて描いた方が良いのですかね?それとも、光を当てる時点から気をつけて、変化がつくように光を当てておくべきでしたかね?長くなってすみません、よろしくお願いします。

NO.797   Re: 球2  Hima@豊中美術研究所 | profile |  2003/06/28  [ URL ]
見た目にほとんど同じものを(なんらかの意思をもって)違うように描くのがデッサンです。逆の場合(違うものを同じに描くこと)もあります。
本来は最も適当な光線や背景の状態を設定するところまで作者の責任範囲なわけです。それが可能ならばそこで「努力」してほしいのですが、受験ではそういうことまでできません。
ということもふまえて「見えたとおり」に描くのではなく「見えるように・・・」なのですね。

NO.800   Re: 球2  shin | profile |  2003/06/29
先生、ありがとうございます。全て理解し納得しました。細かいことまで丁寧に答えてくださりありがとうございます。

BACK  INDEX  NEXT