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アクリル絵具の欠点は、私にとってですが、水で溶かすためか乾燥にしたがっての変色が大きいことです。変色といっても乾くと汚い色になるという意味ではなく明度が極端に変わってしまうという意味です。水を加えて実験してみてください。 平坦に塗るときには、全体の色が同時に変わりますのでいいのですが、微妙なトーン(グラデーション)を駆使するときには致命的な欠点になります。描いた瞬間はこれでいいと思ってもあとで明度が変わるわけですから周囲の乾いたところと比較して適切なトーン(明度)がとれなくなるわけです。 アクリル絵具をそのまま水を加えずに使う場合にはあまり気にならないかも知れません。 ということで、チューブから出した硬さのままで使う描き方や、乾燥色を想定して描ける平坦塗りの画法には向いているでしょうね。
筆を水で洗える。すぐに乾燥して塗り重ねることができる。塗り重ねても水彩絵具のように下の色が溶け出さない・・・などアクリルにも長所はたくさんあるのですけれども(特に)写実画の場合は油絵具の代替にはなりません。 |